ずっと先送り気味にしていた選挙の投票に、6時を過ぎてから行くことにした。
あっという間に投票を終えて、海に向かった。
着いたら、防波堤に何組かの人たちが座っていて、夕陽を眺めていた。
それぞれ、染まっている。
夕陽が沈むと、みんな帰っていったんだけど、私はしばらく眺めてた。
沈んだあとに、海の向こう側にある島や陸が浮き上がってきた。
それを観ていると、さっき沈んでいった太陽が水平線上に見えたのは、ちょうど島と陸の間を通ったからなんだということに気付く。
偶然見えたというか。
そこからまたしばらく、黒くなっていく海と、赤く染まっている波間を見ながら、ぼーーーっと座っていた。
なんだか、波がとても美しく見えた。