波間のこぶた


今日は久しぶりに海に行った。
どんな時も、すべてを受け止めてくれる、海。
何度も思いをぶつけてきた、海。
波の音に、すべては吸い込まれ、やがて泡になって消えてゆく。


午後3時の波間。

浜辺に打ち上げられたものたち。
山口から来たの?

まるで何かの死骸のような、鉄の塊。

自然の作り出す、模様。

ガラスの欠片。

波打ち際、夢中で撮っていると、
時折、足元に波が。

見上げた青空に白い雲。

靴に付いた砂、潮の匂い。
海を少し身にまとって帰る。
帰る頃には波が激しくなっていた。

運よく干潮のときに来ると、
浅瀬を穏やかに漂う波が本当に綺麗で、
裸足で駆け回りたくなる。
今度はいつ、あの光景に会えるんだろう?


家に帰ると、
ラベンダーが咲いていた。

蕾から開花するまでが物凄く長かったように思う。
ぽかぽかの陽気まで、もう一息。


あ、
タイトルは銀色夏生さんの本のタイトルと同じです。
近頃、盗作とかいう騒ぎがあるので、念のため・・・。