驚愕の事実

知り合いの人に個人で教えている英会話。
今使っているテキストは、以前に関わったことのあるソレイシイ先生のもの。
小さい子でも言える表現から、大人の言い方まで、簡単なはずなのに言えていないものを取り上げている。
よくある日本人的間違いを入れながら解説しているので、とてもわかりやすい。


でも、これがその知り合いの人にとってみれば「驚愕の事実」であることが多く、日本の英語教育がどんなに実用性を欠いていたかを象徴している。


例えば今日の”Sure.”(いいよ)という表現。
これ、本当によく使う。
時々、私は多用しすぎているのでは?と思ってしまうほど、よく使う。
何か頼まれても、ありがとうと言われても、Sure.と返す。


でもその知り合い曰く、「学校でそんな言葉は習ってない」。
そうなんですよね。
私も、教科書で習った記憶はないです。
ネイティブが使っているのを聞きながら、そんな風に言うんだ、と思って使うようになったはず。


この話はもう何回もしているけど、私の場合は中学の最初の頃に、
How are you? Fine, thank you. And you?
と教えられながら、「体調が悪かったらどうするんだ?」と思っていた。
誰もバリエーションを教えてくれなかった。
こんな定型文だけ習ったところで、自分の感情は表現できない。


他にもmustはほとんど使わずhave toを使うとか、「えーー?そうなの?!」という、驚愕が山盛りのレッスンになっている。
まぁ、今このレッスンが彼女の役に立っているのはいいのだけれど。
あれだけ習った英語はなんだったんだ?という残念なことになっている。


本当に、長年、日本の英語教育は「学問」のように英語を教えていたんだろうな。
「生きた言語」として、さらには「ツール」として自分のものにする、という視点を欠いていた。
そして、何十年も経っている今でさえ、その風潮はあまり変わっていない。
もうそろそろ、本気にならないと。
ね?