Tokyo東京トーキョー

暗闇のこぶし


東京という街、町。
初めて訪れたのはいつだったか
覚えていないけれど、
多分、高校1年生の時。
スピーチコンテストの全国大会で
担当の先生と
暗唱部門の子と行った。
ご飯を食べるのに
確か原宿の駅で降りた。
少し歩いて入った洋食系で
ドリアだったか
何か食べた。
1000円くらいしたけど、
地元で食べるほうが美味しいし安いな、
物価が高いんだなと思ったのを今でも覚えてる。
人混みがすごくて
溢れてて
何だか歩きにくかった。


その後も
何度か東京を訪れたけど
「住む街じゃない」と思ってた。
人は多いし
ビルばっかりだし
食べるものは高いし。


それなのに
自ら選んで出てきた東京。
自分でも
どうしてなのかは分からない。
いや、
理由はあるけど、
それだけでは説明できないというか、
あんなに好きじゃなかった東京に
住み始めたこと。
冷静に考えると不思議。


でも
新宿や渋谷の繁華街だけではなく
吉祥寺や
下北沢や
中野や
高円寺や
あと
高尾山や
そんな場所を知っていき、
最近、仕事帰りに歩ける距離を歩いて帰るようになり、
西荻窪の通りを歩きながら、
思った。


私は東京が好きかも。
この雰囲気、
いいかも。


古い商店街とか
小さなタバコ屋さんとか
こだわりのジャズバーとか
ダンススタジオとか
八百屋さんとか
電気屋さんとか
何かが根付いている街。
昭和の香りが残る街。


東京って
こんな場所なんだ。


桜並木が
あちこちにあったり
ケヤキの木も
多くて
森があったり
大きな公園があったり
実は
緑も多くて


何が動いているのかは分からないけど
やっぱり意味があって
東京に来たんだな、
呼ばれていたんだな、
そう思った。


年末に買った
葉牡丹。
ずっと活けていたら
花が咲いた。
菜の花みたいです。


もう
桜も開花ですね。
明日は
散歩しようと思います。


今日の一枚は
帰り道に出会った、こぶしです。
暗くて見えにくいけど
満開になっていました。