勉強の効率と効果

勉強でもなんでもそうだけど、目的地にたどり着くための道筋は、ちゃんと考えたほうがいい。
目的地のない旅行は、ただフラフラ歩き続けて疲れるだけである。
もちろん、「歩く」ということを目的とした散歩なら、気ままに歩いてもいいが。


担当している生徒の中に、毎回フラフラ状態で授業を受ける高校生がいる。
来るだけでもエライのだろうが、その勉強時間に対しての効果は本当に少ないと思う。


疲れと眠気に苛まれた状態で思考力も低下しているから、何度も同じ単語の意味を聞き、文章全体を確認しても「わかりません」と言う。
そりゃわからないでしょう、頭働いてないんだから。


疲れきった身体と頭の状態で授業を1.5時間も受ける意味は、果たしてどれくらいあるんだろう。
それなら朝のスッキリした頭で30分勉強するほうがよっぽど効率がいい。


部活が休みの日は完全にオフにしたいから塾は入れたくない、とのこと。
その優先順位なら、その効果が期待できなくても仕方ない。


別の生徒で、クラブチームに所属していて、唯一のオフの日に授業を入れている高校生がいる。
たまに疲れている時があるくらいで、いつも真面目に取り組んでいる。
その姿勢が素晴らしいので、こういう人は何をしても成功するんだろうな、と思う。


目的を持って、道筋を決めて、まっすぐ歩いていく。


それは当たり前のようで、実は当たり前ではないのかもしれない。


そして、それを当たり前のように捉えて実行できるということを、人は「賢い」と言うのかもしれない。
それが「能力」なのかもしれない。


その能力は磨けるんだろうか。