問題のその先へ

アロマスクールの新しいコースに通うため、授業料を稼ぐ必要があり、昼間を利用した仕事を探していた。
以前にフルタイムで派遣社員をしていた頃、英語を活用できる仕事を選んでいたこともあり、普通の事務職の中では、時給は高い方だった。
しかし、時間や曜日を減らすと途端に選択肢が狭まり、高い時給はおろか、満足に応募すらできない。
今日も、「ダブルワークは残業が頼めないから・・・」という回答を受け取り、NGに終わった。
こうやって、働きたくても働けないという人がいるんだろう。
これが、子供を育てながら急な用事や体調不良に対応しなければならないという母親だったら、もっと選択肢は狭いだろう。
その採用基準に、「本人が業務を全うしようという責任感や意思が強いかどうか」は、加味されない。


そして、考えていてふと気づいた。
今回の企業、募集内容が「メイン業務は研究部の会議の議事録を取ってまとめる」、そしてその他諸々のサポート業務ということなんだけど、それはつまり、そういう仕事は社員じゃなくて、しかも女性の派遣社員にしてもらうものだ、という考えに基づいて募集をしているということになる。
決められた時間にいてくれて、必要な時だけ仕事を頼み、急な残業にも対応してね、と言っている。


ちょうど今朝、ネットの記事で「大学院女子学生は会社に必要とされないのか」というのを読んだところだった。
高学歴や能力の高い女性が求められていないという現実。


それを考えると、今の職場は「女性だから」と言って、重要な仕事を任されない、なんてことはない。
そういう扱いを受けたことはないし、「生徒に信頼されている」ということを評価してくれている。
もちろん、社長が女性ということもあるんでしょうが。


多くの会社は「女性の活躍」なんてことが全くピンと来ない思考の男性が上層部を占めているのかもしれない。
女性社員は与えられた業務を言われた通りにこなし、余計なことを言わないものだ、そしてセクハラめいた言葉を言っても笑って受け流すものだ、と考えている人が、まだウヨウヨしているのかもしれない。


もうそんな古い考え方も組織も、必要ない。
そもそも、「人間として」の価値を基準にできないなんて、根本的に間違えている。
男性か女性かなんて、関係ないでしょ。

それで思い出したけど、どこだったかのフィルハーモニーがパートの採用テストをする際、壁を設けて音だけで判断するようにしたら、女性の採用率が上がったという記事があった。
姿が見えていると、女性よりも男性を採用する心理が働いていたという証明になったとのこと。
そう、そういうことですよね。


まだまだ課題は多いけれど、前進するしかない。