ある芸人がラジオで話したことが物議になっていて、1週間経って謝罪回の放送があり、またそれが記事になったりしていた。
要旨としては「不快な思いをさせたことに謝罪」とあって、いやいや、謝罪すべきはそこじゃないでしょう、と思ったものの、実際の放送を聞いてみないとわからない部分もあるかな、と思い、さっき聞いてみたんだけど。
冒頭からしばらく聞いたけど、それ以上は無理だった。
なんというか、「どう謝罪することが正解なのか」というのを探っているような話し方だった。
心ここに在らずというか、みんなにいろいろ言われたからそうなんだろう、みたいな、実感も実態もわからないんだけど、でもみんなが言う「これが正しい」という方向に近づけようと、言葉を選んでいるような感じだった。
だから、何に対して謝罪しているかわからない。
あえて言うなら、みんなが怒っていることに対して謝っている、という感じ。
「怒らせてすみません」みたいな。
この問題は、「失言」ではない。
言い方が悪かったとか、言い過ぎてしまったとか、そういうことではない。
そもそもの考え方が問題だし、仮にそれがネタだったとしても、そもそも風俗をネタにする時点で芸人としての質が問われるし、そして最悪なことに、ネタだとしても少しも面白くないから本当に救いようがない。
それを笑っていたというスタッフ諸共最悪だ。
その根本的なことが理解できていないように感じてしまう、そんな話し方だった。
無理もないかもしれない。人間、そんなに簡単に変わらない。
だからどこか「謝らされている」ような印象を受けた。
多分、本質が理解できているような人なら、今回のような問題は起きなかったということなんだろう。
周りにも、それを諭すことができる人がいなかったんだろう。
少し前にチコちゃんに独身をいじられていたという記事を見かけて、それは酷いな、と思っていたけど。
メディアの世界では、そういう感覚が麻痺しているのかもしれない。
もう一つは、そのメディアについて。
最近のネットの記事には、「誰々がTwitterでこう言ってた」「誰々がテレビの番組でこう言ってた」というのが多い。
テレビは見ないからわからないけど、Twitterに関しては、ここ最近はチェックしているので、そういう記事を見かけると、それもう見たよ、と思う。
そして思う。
それってニュースなの?
SNSで発信されたことをそのまま流して、それがメディアの仕事なの?
報道って、なんなん?
時々Twitterで動画を切り取って流しているものがあるけど、それならまだ理解できる。様子がそのまま再現できるから。(もちろん動画だって編集できるけど。)
しかも、基本的にはコメントがつけられて紹介されてる。
でもネットニュースなんかでは「誰々がこう言った」ということしか書かれてなかったりする。
それ、仕事?
メディアって、なんなん?
Twitterをしてない人に中身を紹介する媒体なん?
世の中に情報は溢れているけれど、ちゃんとした中身を持っているものは一部なんだなぁとか思うのでした・・・