これは、わたしを褒めることなど全くなかった、むしろ何をしてもディスってばかりだった母が、わたしに言った言葉だ。
だから大いに矛盾があるんだけど、それでも一度も言われないよりマシだったと思う。
アンタがわたしを否定し続けたから、自分を肯定できず、価値を認められないのに。
急に「安売りするな」と言われても、そもそも安いのか高いのかわからない。
いや、言いたいことはわかるんです。
言わんとすることは。
でもね、本当に難しいの、「正当な価値を付ける」っていうことが。
あるあるなのが、手作りの品物。
ロットで大量に製造するものとは違い、一個の単価が高くなりがちだ。
でも、これだけ安価でリーズナブルな製品で溢れていると、「これにそんな値段を付けてもいいのか?」と思ってしまう。
「手作り」「オリジナル」ということは、もう長らくその存在価値を失っている。
ていうか、手作りのオリジナルであっても、既製品と同じくらいの価格を求められてしまう。
いやいや。
もうそれは、絵画をいくらで買うのか、というのと同じレベルの話だと思う。
世界に一つしかないものに、どういう価値をつけるのか。
そういう過程が見えない人は、既製品でいいと思う。
敢えてがんばって期待に応える必要なんてないんだ、と気づいた。
自分を安売りする必要なんてない。
無理にがんばって相手に合わせる必要なんてない。