何かを期待されたとき、よく思っていた。
Who? Me?
え?わたし?
学生の頃から、よくあった。
何か任される、選ばれる、役割をお願いされる。
え?わたし?と戸惑うんだけど、「あー、それ、わたしだよね。」と思うことも、よくあった。
まとめ役は、誰でも向いている訳ではない。
教室を見渡して、あー、わたしか、と思う。
大学生くらいから、そういうことも減っていたけど、それでもゼミの研究発表のときに主体メンバーになってたりしたので、なんだかんだ素質は変わってなかったのかもしれない。
それでも。
わたしは忘れてしまう。
自分のそういう性質も、そう見られがちなことも、組織の中で埋もれていくうちに忘れて、遠ざかって、自信をなくして見失ってしまう。
とりあえず、目立たないようにしておこう。
出しゃばらないようにしよう。
でも、結局、誰もする人がいなくて場が硬直すると、渋々出ていくことになる。
実家の処理をする前に、ずっと気になっていた証書類を取っておきたかったのには、ちゃんと理由があったんだ、と、整理しながら思った。
それは、わたしの素質を表すもののコレクションだった。
「あなた、こういう人でしたよね?」と、改めて告げられた感じがした。
それを見ながら思った。
もう、Who? Me?とは思わない。
それをするのは、わたしだ。
他でもない、わたしだ。