ダブルスタンダード

世の中に溢れかえっている、これ。

あと、掌返しもね。

昨日言っていたことと今日言っていることが真逆でも、平気な顔してるやつ。

最近多いねーー。

流行に左右されて個性もへったくれもないファッションと一緒で。

 

 

気に入っている人のYouTube動画で言っていて、思い出したこと。

 

「女の人は隙がないと」問題。

これね、普通に多いんですよ。

本当に。

他のYouTube動画で立て続けに出てきたことがあって、ちょっと引いてしまっていたんだけど。

しかも、その動画のタイトルは「あなたの魅力」だったのにも関わらず、わたしが選んだカードから出てきたのは、延々と「隙がなさすぎる」「強すぎる」という言葉ばかりで全くもって「魅力」として褒められてなかったので、なんじゃそれ、と思って興ざめしてしまったんだけど。

 

いや、隙がないのは認めますよ。

だって自ら作ってはないですから。

でもね、セクハラとか性被害とか痴漢とか、そういう被害を訴えたら、「隙があったから」ということを言う人、いるじゃないですか。

そんな格好をしているから痴漢に遭うんだとか言う人、いるじゃないですか。

まー、パンツが見えるようなミニのプリーツスカートになってしまっている女子学生とかは、おいおい、とは思いますけどね。

でもだからって、パンツが見えるから盗撮しました、というのは正当化できないし、見えるんだからいいじゃないか、というのは違う。

まぁ、盗撮は犯罪だから、また別の話になってしまうけど。

 

世の中はダブルスタンダードで溢れている。

自分を守るためにガードを固くすると隙がないから作れと言われ、何も考えずに好きな格好をしたり暗い夜道を歩いたりして被害に遭うと、隙があったからだと言われる。

普通に生活しているだけなのに。

隙があってもなくても、責められる。

 

だからわたしは、どちらも信用しない。

ダブルスタンダードには、信念がない。

その人がその人らしく生きることを前提としていない上で語る言葉に、現実味もなければ将来性もない。

 

「隙がなくて完璧に見えること」に対して、「隙を作れ」ではなく「自分から気持ちを表現してみて」とアドバイスする動画を見ると、素直にそうしようと思う。

そこには、人格の否定がない。

隙がなくて完璧に見える人にも、いろんな歴史や背景や理由がある。

その上で選んできた人生を否定することなく、よりよくするための言葉がかけられることこそ、本当のアドバイスではないかと思う。

 

「隙がないから作れ」は「男性目線に合わせろ」に聞こえる。

男性は「賢い女」「デキる女」「強い女」には引いてしまう。

でもわたしはずっと、賢い女にも強い女にもちゃんと可愛さがあることを見出せない男性なんて、どうでもいいと思っていた。

本質を理解できるなら、それくらいわかるはずだと。

だけど、理解できていてもなかなか表現できない場合もあるということに関しては、最近はちょっと考えるようになった。

だから、隙を作るのではなく、自分も相手を尊敬しているとか認めているとか、ちゃんと表現することが大事だと思う。

 

わたしにとって「隙を作る」は欺瞞であり、相手を小馬鹿にした、卑怯な手段だ。

それはトラップであり、目の前の獲物を手に入れることを目的とした、「手段」だ。

だけどわたしが求めているのは「愛」であり、「尊敬」であり、「真心」だから、どう転んでも、そんなことはしたくないのだ。

それだけは、わたしの尊厳をかけて守りたい。