まだある

今日の帰り。

雨上がりの雲の隙間に、夕日が光ってた。

その限られた空間だからこその、光の強さとコントラスト。

雲の厚みと相まって、なんだか宇宙の渦巻きのように見えた。

 

電車の窓からその光を追いかけ、吉祥寺についてからも、その光をずっと見つめていたくて、西へ向かって歩いた。

歩いて歩いて、その美しさに涙目になりながら、玉川上水を上って、まだ残っている夕焼けに向かっていった。

 

まだある。

まだ光がある。

 

木々の間に、黄金に光る太陽が染める空が見える。

 

まだある。

 

だんだん暗くなってくる。

だけど少しでも見たくて、隙間を探しながら、歩く。

 

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赤い空を見つける。

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諦めたっていい、って、先日書いたけど、でもやっぱりわたし、こうやって本当に見えなくなるまで、夕日や夕焼けを追いかけるんだな、って思った。

 

まだある、まだ残ってる、まだ見える。

 

 

気がすむまで西を目指してから、引き返した。

だんだんと空は晴れてきて、星が輝き始め、雨上がりと新月が重なり、いつもよりたくさん見えた。

なんだか風が爽やかで、何か始まりを表しているようだった。