アメリカでの暴動のニュース。
少しは耳に入ったり目にしたりしてたんだけど、なんとなく距離を置いて見ていた。
昨日は精神的に疲れていてSNSを封印したまま1日過ごしたんだけど、今朝、Twitterを見ていたら、1つの動画に行き当たってしまった。
その動画には黒人男性が3人写っていて、31歳の男性が46歳の男性に「この暴動は間違っている」と言うところから始まり、途中からは16歳の男の子に語っていた。
このやり方では解決しない、君はまた10年後もここにいることになる、だから他の方法を考えてくれ、と。
その男の子は真剣な顔でただ頷いていた。
OFFにしていたスイッチを急にONにされて、なんだかじわじわ泣けてきた。
世の中の不条理に立ち向かうにはどうしたらいいんだろう。
あの男の子は、これから何を考えるんだろう。
暴力の根底にあるのは「恐怖」と「怒り」だ。
この暴動のきっかけは黒人差別に対する「怒り」で、黒人差別の根底にあるのは「恐怖」だ。
白人は多分、本能的に黒人に対する恐怖を持っている。
だから暴力でそれを押さえつけようとする。
日本では自粛警察や誹謗中傷は起きても、暴動は起きない。
震災後の混乱の中でも整列し、自粛要請だけでも人出が減る国民性だ。
だから実感が湧かないし、このコロナ禍の中で海外との行き来もシャットダウンされ、ますます遠い国の出来事のように感じてしまう。
だけど。
このことに限らず、世の中の理不尽や不条理を見逃すということは、同じようなことがどこかで繰り返されるということだ。
そしてその解決策は「暴動」ではない。
それをあの男性は訴えていた。
それでもなお、変わっていない。
キリスト教がどんなに普及していても、「相手を自分と同じように尊重する」という考え方が広まらないのはなぜなんだろう。
世界が「恐怖」と向き合う方法を見つけられるのはいつになるんだろうか。
あの男の子は、そしてあの動画を見た人たちは、何を考えるんだろう。
答えはちゃんとある。
それはずっとそこにあった。
Love heals fear.